半導体製造工場における瞬低・停電対策

【活用事例】半導体製造工場における瞬低・停電対策.jpg

対象業種

  • 【製造業】電機・電子デバイス・半導体
  • 【製造業】自動車・輸送機器
  • 【製造業】食品・薬品・化粧品

課題と背景

昨今、災害などが多発し、停電にならないまでも電圧降下や瞬停(瞬間停電)の可能性が懸念されています。

特に、半導体工場をはじめとした製造業においては、生産設備やクリーンルーム周辺設備が瞬停・停電すると、シリコンやゲルマニウムの温度が下がって劣化するなどし、多額の損害が発生するリスクがあります。

電力トラブルに対する代表的な対策は、UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)を導入することです。UPS にも実現方式にはいくつかの種類があり、システムに求められる可用性や用途によって最適なソリューションが変わってきます。

これまでは、短時間補償のものでは、電気二重層キャパシタ(EDLC)が使われていました。また、EDLCではカバーできない時間を補償するシステムは、鉛電池で実現することが多かったですが、「定期的なバッテリーチェックの必要性や、バッテリー交換のタイミングが難しい」といった課題がありました。

そうした中で、製造業の生産現場においては、より高出力で、高い安全性を誇り、小型で長寿命なものが求められる傾向にあります。

リチウムイオンキャパシタ(LIC)の特徴と技術的優位性

製造業の生産現場では、主に以下のポイントが重視されます。
リチウムイオンキャパシタであればこれらを解決できる特徴があります。

高い動作電圧

  • 20kVA~10,000kVAまでを補償することができます。
  • 高電圧(3.8V/セル)による必要セル数の低減、電源の小型化が可能です。

高いエネルギー密度

  • EDLC対比で、エネルギー密度が高く、より小型で、より長時間補償(数十秒~数分レベル)が可能です。
  • 高エネルギー密度により数十秒レベルの補償ができ、非常用発電機の自立運転開始までバックアップも可能です。

高い安全性

  • リチウムイオン電池とは異なり、非危険物としての設置が可能な場合があります。

高いシステム効率

  • 従来のUPS(90%)に比べて、高いシステム効率(99%以上)を達成することができます。
  • 数分レベル補償により、「系統無瞬断切替」、「非常用発電システムとの連系システムの構築」が可能です。

蓄電デバイス比較表

リチウムイオンキャパシタ(LIC) リチウムイオン電池(LIB) 電気二重層キャパシタ(EDLC) 鉛蓄電池
電圧
エネルギー密度
安全性
寿命

高出力、長寿命、高安全性のリチウムイオンキャパシタ

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